学部生・大学院生・スタッフを募集しています。 卒業研究から修士・博士課程まで、段階に応じて取り組めます。
研究室について
本研究室のビジョンは「 問題解決の複利 」が効く世界をつくることです。ある問題を解いて得た考え方が、次の別の問題にも効いてくる——そういう状態を指します。
個別の知識はすぐ古くなり、才能だけでは早い段階で頭打ちになります。一方で、一度身につけた「学び方・考え方」は、分野や問題が変わっても効き続けます。長期的に大きな差につながるのは、知識の量や才能ではなく、こうした 積み上がる学び方・考え方 のほうです。本研究室では、それを研究し、設計し、システムとして実装します。
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スタイルは「 作ることで理解する 」。認知科学・教育心理学の 科学の視点 と、人工知能・知識工学・学習分析の 工学の手法 、その交差点で研究します。頭で理解したつもりのことも、実際に動くシステムとして作ってみると、説明しきれていなかった部分が見えてきます。
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指導教員について:古池 謙人のページ
この研究室の研究スタイル
ひと言で言うと、理論・システム・実験を全部自分でやる研究室です。
- 理論を作る:「人はどうやって学ぶのか」をコンピュータで扱える形で記述する
- システムにする:その理論をもとに、実際に動く学習支援システムを作る
- 実験で検証する:学習者に使ってもらい、理論が正しかったか確かめる
理論だけでは本当に正しいか分からず、システムだけでは「なぜ効くのか」を説明できず、実験だけでは再現できる仕組みになりません。3つをつなげて初めて、「人の学びを、動く仕組みとして理解した」と言えます。これが他にはないPSI Labのスタイルです。
テーマはどうやって決まるか
出発点は研究室のプロジェクト。 ゼロからテーマを考えてくる必要はありません。良い問いを一から立てるのは経験がいる作業です。まずは進行中のプロジェクトという土台の上で、「その中で自分は何を明らかにしたいか」に集中してもらえるようにしています。
そこから先は一緒に探ります。教員も最初から答えを持っているわけではないので、手探りで一緒に問いを作っていきます。
具体的なプロジェクト(CHUNK、CLOVER、OCEAN、CCS)は研究内容のページをご覧ください。
研究室での生活
日常
できるだけ毎日研究室に来てほしい。 軽いお願いではなく、研究室の文化として大切にしています。理由は2つあります。
1つは、研究室にいれば、ふとした会話から新しいアイデアが生まれ、つまずいてもすぐ相談できるから。もう1つは、研究が進まないと「進捗がない→悩む→来づらくなる→さらに進捗がない」というループに入りやすく、来る習慣がそのブレーキになります。進捗がなくても悩んでいても、とりあえず来て誰かと話す。それだけでループは断ち切れます。
ミーティング(予定)
- 週1回:全体ミーティング(進捗共有・議論)。他のメンバーの研究を知ると、自分一人では出てこない視点が入ります
- 適宜:1on1ミーティング(研究相談・困りごと)。行き詰まったときに一人で抱え込まないための仕組みです
イベント(予定)
- 年1回:合同合宿(夏)。他大学の教員・学生を交えて集中的に議論し、メンバー同士の関係を深める場です
- 適宜:懇親会、BBQ、など
- 随時:学会発表(国内・国際)
求める学生像
テーマへの興味も大切ですが、それ以上に 研究室との相性 を重視します。求められる姿勢が合っていないと、本人もつらく、成果も出にくくなります。具体的には、次のような姿勢を大事にしています。
- 自分で考えて動き、持ってくる — 研究には正解がなく、教員も答えを持っていません。指示を待つより「これを試しました」と持ってくる人がいて、研究はようやく前に進みます。見当違いでも、考えた形跡が次の一歩につながります
- 率直なフィードバックを受け止める — 「ここの論理がおかしい」といった指摘が日常的に飛び交います。これは攻撃ではなく、問いや実験をより良くするための材料です。個人攻撃と受け取ると改善できないので、受け止めて自分の考えを返せる人が伸びます
- 正直に状況を共有する — 問題を隠すと解決が遅れ、傷が深くなります。取り繕わずに早く正直に共有してくれれば、それだけ早く一緒に対処できます
- チームの力を引き上げる — 一人で抱えると視野が狭まりがちです。互いに少し時間を割いて助け合うほうが、結果的に全員の成果が上がります
- 異なる視点を持ち込む — 同じ発想の人ばかりだと、同じ盲点を共有してしまいます。出身・専門・経験の違いがあってこそ、一人では気づけない問いや解法が生まれます
学会発表と論文
研究室に入ったら、学会発表と論文を目指します。
なぜ目指すのか
学会発表は、点数をつけられる場ではなく、対等に意見を交わす場です。 同じテーマを深く考えてきた研究者に自分の研究をぶつけると、一人では気づけなかった穴や、次に取り組むべき問いが見えてきます。学部生でも、良い問いには良いフィードバックが返ってきます。
論文も同じで、考えを整理し、根拠を示し、誰もが読める形にする——その過程そのものが思考を鍛えます。だから「どこに名前が載ったか」より、そこに至る過程で身につくもののほうが大きいと考えています。
進め方
- 学部・修士・博士を通じて、国内学会から始め、段階的に国際学会・国際誌を目指します
- 学部生でも、共著者として国際学会や英語論文への参加を目指します
就職・進学への影響
「論文に名前がある」「国際学会で発表した」という実績は、大学院入試や就職活動で具体的に示せる経験になります。「研究室にいた」という事実だけのときとは、受け止められ方が変わってきます。
指導方針
本研究室は 伴走型の指導 です。研究は先が見えないぶん、教員が一方的に指示するより、一緒に手探りで考えるほうがうまく機能します。
放置はしませんが、すべてを管理もしません。 研究室にいれば様子を見て声をかけ、困っていれば一緒に考えます。ただし、何に困っているか・何が必要かは自分から伝えてください。教員にはあなたの頭の中までは見えません。
論文も「書いてきて」と放置はしません。一緒に構成を考え、目の前でポイントを解説しながら添削することもあります。早い段階で「書けた」「通った」という成功体験を積んでもらうため、学会発表は短いサイクルで仕上げ、最後まで並走します。
ゼミや議論では、立場に関係なく対等に意見を出してください。研究の場では、遠慮して黙っているより、率直に間違いを指摘し合うほうが早く良くなります。学生からの反論や質問も歓迎します。
ゆるい場所ではありませんが、怖い場所でもありません。「論理がおかしい」「実験の設計を見直そう」といった指摘は当たり前に飛び交いますが、それは攻撃ではなく、一緒に良くするための対話です。
これまで古池と継続的に議論を重ねた指導学生の多くは、国際会議での発表や論文誌掲載の成果を出しています。スタート地点は問いません。相性が合うかどうかはありますが、それは能力の優劣ではなく、研究の進め方が合うかどうかの違いです。
学部生の方へ
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